雑学

中秋の名月の由来とは?15日じゃないのに十五夜というのはなぜか?

投稿日:

月見

前に書いた記事、
春節とは何か?中国人が春節を大切にする理由は?
を書くために色々と調べていたとき、
十五夜」についてふと気になることが出てきました。

十五夜って言うけど、実際、15日に行われないのはなんでだろう?

今までは、
十五夜の「十五」は日付の「十五」日とは無関係なんだろうと、
勝手に思い込んでいましたが、
旧暦について調べたときに、
これはもしかすると、旧暦に関係があるのでは?
と漠然と思ったのです。

また、
中秋の名月」という言葉がありますが、
この「中秋」も旧暦に関係があるのではないか、、、?

そういうわけで、
気になったこのふたつのこと、
「十五夜」と「中秋の名月」の由来は、
旧暦に関係があるのかどうか
、調べてみました!

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「十五夜」の由来

「十五夜」というのは、
旧暦の毎月15日の満月の夜のこと
です。

元々は、
8月15日に限って使うものではありませんでしたが、
現在では、旧暦8月15日のお月見をする日のことを、
「十五夜」という
ことが多くなっています。

1年に12回ある「15日」のうち、8月が選ばれた理由としては、
旧暦の8月が1年の中で最も空が綺麗に澄み渡り、
月が明るく美しく見える
からであると言われています。

満月

旧暦とは?

ここで、
旧暦についても簡単に説明しておきます。

旧暦とは、
太陰暦(太陰太陽暦)のこと
で、
現在使われている新暦である太陽暦を使い始める前に
使われていた暦です。

旧暦は中国を中心にアジアで使われてきた暦で、
中国暦と呼んだりもします。

対して新暦は、
主に西洋で発展した暦で、
グレゴリオ暦という呼び方もあります。

新暦である太陽暦は、
その名の通り太陽を基準として暦を決める
ものです。

太陰暦は、
名前からはわかりにくいですが、
太陽ではなく、月を基準に暦が決まります

つまり、
月の満ち欠けを見て暦を決めていて、
新月から次の新月までを1か月としているのです。

そうなると、
「1ヶ月」という区切りに、
「月」という言葉が使われていることもしっくりきます。

9月

月の満ち欠けの周期は29.53日ですから、
29日間の月と30日間の月を織り交ぜながら調整します。

そのため、

1日 ⇒ 新月
3日 ⇒ 三日月
15日 ⇒ 満月

というように、月の形と日にちが(ほぼ)一致しているのです。

ちなみに、
正確には満月は、
新月から14.765日後ですので、
一年に12回、もしくは13回やってきます。

新暦と旧暦では、
日にちの決め方が違うため、
新暦で見ると、毎年お月見をする日は変ってしまいますが、
旧暦で見ると、毎年ちょうど8月15日
なのです。

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「中秋の名月」の由来

「中秋の名月」とは、
旧暦8月15日の夜の満月のこと
です。
(満月から少しズレることもある)

旧暦の8月15日のことを「中秋」と言いますので、
「中秋の名月」を言い換えると、
八月十五日の名月」ということになります。

ちなみに、
「八月十五日」さんという苗字の方がいらっしゃいますが、
「なかあき」さんと読みます。

知らないと絶対に正しく読めない苗字ですが、
「中秋の名月」の言葉の由来を正しく知っていれば、
読むことができますね。

「仲秋の名月」は同じ意味の言葉?

「中秋の名月」と似た言葉で、
仲秋の名月」というものがあります。

「中」と「仲」の違いです。

「中秋の名月」と「仲秋の名月」は、
同じ意味の言葉なのでしょうか?

旧暦では、
「春」「夏」「秋」「冬」という季節はそれぞれ以下のように決められています。

「春」 ⇒ 1月~3月
「夏」 ⇒ 4月~6月
「秋」 ⇒ 7月~9月
「冬」 ⇒ 10月~12月

そして、
季節はさらに細かく分けられ、
「初」「仲」「晩」という区切りがありました。

つまり、
春だと、1月が「初春」、2月が「仲春」、3月が「晩春」となり、
秋だと、7月が「初秋」、8月が「仲秋」、9月が「晩秋」となります。

この「仲秋」という言葉に、「名月」がくっついてできた言葉が、
「仲秋の名月」
です。

そのため、
言葉の成り立ちから正確に見ていくと、
「仲秋の名月」は「八月の名月」ということになりますから、
「八月十五日の名月」を指す「中秋の名月」とは違う意味の言葉になります。

しかし、
言葉の使い方としては、
現在は「中秋の名月」も「仲秋の名月」も、
どちらも「八月十五日の名月」、
つまりいわゆる「十五夜」の月を指す言葉として使われています

お月見家族

おわりに

調べた結果、
私が最初に予想した通り、
「中秋の名月」も「十五夜」も、
旧暦に関係がある言葉
でした。

旧暦を知ると、
日本の伝統的な文化の由来を知ることができて面白いですね。

何か気になる行事や文化があったとき、
これは旧暦に関係があるのでは?
という視点を持って調べ物をしてみると、
新しい発見があるかもしれませんよ。

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