こんにちは。
今回は「京都→東京ママチャリチャレンジ」三日目、文字通り”山場”の箱根越えです。
【三日目】
3日目にして初の早朝出発だった(といっても7時である)。
朝食もしっかりとった。
昼間と比べてやはり寒い。
けど、気持ちいい。
朝、自転車で駅まで行っていた高校時代を思い出した。
今日の山場は箱根だけだと思って完全に油断していたが、掛川から島田に至るまでの道も山道だった。
出発してすぐに想定外の難所である(単なるリサーチ不足だが)。
頑張ったら登れる坂だったが、そこそこ長さがあった。
「頑張ったら登れる」=「登れないのは頑張らなかったから」だ。
だから頑張って登った。
登った分だけ下りがあるというのは、初日に学んでいた。
しかしなんと、下りはほとんど石畳だった。
仕方なく手で自転車を支えながら下った。
頑張った後にいつも楽ができるかというと、そうとも限らない。
静岡市以降は走りやすい道が続いた。
特に富士市から三島市まではほとんど国道1号線の側道が使えた。
この側道は、本線よりも少し低い位置を通っており、交差点が来る度に本線の高さまでいちいち登らなければならない作りになっていた。
下っては登っての繰り返し。
あまりに何度も繰り返すから、永遠に岩を山頂に運び続けるギリシャ神話を連想した。
また、藤枝市で見た青看に「東京」の文字を見つけた。
この旅始まって以来初めてである。
なかなか感動的であった。
三島から箱根峠までの登りは、どこまでも登りだった。
今までの山は単なるチュートリアルだったんだなと思うほどに、今までの山と比べ物にならないぐらい“本物”の山で、本当にずっと登りだった。
途中、水滴が手に落ちた。
雨かな、と思ったが、自分の汗だった。
クソ寒いのに流れるほど汗をかいた。
ひとつ言えることは、あんな夜に、しかもこんな季節に、間違ってもママチャリで行くようなところではなかった(今さら気づいた)。
とりあえず、途中立ち止まって休みながら(信号もないのに立ち止まって休んだのはこの旅で初めてのことだ)、「あのカーブまでなんとか登ろう」「あの電灯まで行ったら休もう」と騙し騙し登った。
ホント地獄だった。
もう二度と登りたくない。
その分、箱根峠に着いたときの達成感は半端じゃなかった。
そこからはほとんどずっと下り坂だった。
「峠を越える」という言葉を体感した。
ホント峠を越えたら、一気だ。
物凄く長い下り坂。
こんなに長い下り坂を自転車で駆け下りたのはもちろん人生初で、もうスーパーエキサイティングだった。
電灯がなくて真っ暗だったから、ママチャリの自家発電ライトの明かりだけが頼り。
車通りがほとんどなかったから、進行方向の車線の真ん中を堂々と駆け降りた。
峠ならではのうねうねした道、暗闇、スピードは、ディズニーランドのスペースマウンテンを自分で自由に操作している感じだ。
下り坂は相当楽しかったが、頭の片隅には常に恐怖感があった。
また登りがあるんじゃないだろうか。
もし山に人格があったら、簡単にマインドコントロールされてしまっただろう。
今日の走行距離は140㌔。
到着時間は20時。
走行時間は13時間。
本当に疲れたから、夜到着してから食べた天婦羅定食の写真を撮り忘れた。
ついでに味も忘れた(たぶん美味しかった)。
階段は、手すりに掴まらないと上れないし、下りれない(今日に限って旅館だからエレベーターはない)。
しかし最高に楽しい。
★☆★『京都→東京ママチャリチャレンジ』シリーズ★☆★
・京都→東京ママチャリチャレンジ①【旅立ち】
・京都→東京ママチャリチャレンジ②【初日】
・京都→東京ママチャリチャレンジ③【二日目】
・京都→東京ママチャリチャレンジ④【三日目(箱根越え)】 ⇒ 今ココ!
・京都→東京ママチャリチャレンジ⑤【最終日】
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