毎年、
2月頃になると、
中国人の観光客が大量に日本に押し寄せてくるとニュースになります。
日本人にとっては、
年も明けて、通常運転のただの平日のため、
「なんでこんな中途半端な時期にみんな旅行してんの?」
という感じですが、
中国人にしてみれば、
この時期が一年で最も長い連休(7連休)なのです。
「春節」
と呼ばれるこの時期は、中華圏では最も重要な祝祭日です。
さて、
この春節とは、いったい何なのでしょうか?
なぜ春節は、
中国では重要とされているのでしょうか?
そして、
なぜ日本では春節を祝わないのでしょうか?
調べてみました。
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「春節」って何?
春節とは、
旧暦のお正月のことです。
「春節」は
日本語では「しゅんせつ」と読みますが、
中国語読みでは「チュンジエ」です。
春節と同じように旧正月を表す言葉として、
・「三朝」 ⇒ 年、月、日の最初の朝であることから
があります。
「旧暦」「新暦」って何?
春節は旧暦のお正月だと書きましたが、
それではこの「旧暦」とはいったい何でしょうか?
旧暦とは、新暦の前に使っていた暦です。
⇒アジアのスタンダード
⇒月を基準に暦を決める
★新暦:グレゴリオ暦:太陰暦
⇒西洋のスタンダード
⇒太陽を基準に暦を決める
日本も太陰太陽暦を使っていました。
しかし、
明治5年に世界の主流に合わせて、
グレゴリオ暦を導入し、今に至ります。
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なぜ春節を中国では祝い、日本では祝わないのか?
現在では、
中国も世界のスタンダードとしてのグレゴリオ暦を導入しています。
日本も中国も今は同じ新暦を利用していて、
以前は旧暦を使っていた、
旧暦の頃には日本でもその時の暦通り旧正月を祝っていた、
それなのに、
なぜ日本では旧正月を祝わず、中国では祝うのでしょうか?
実は、
はっきりとした理由は判明していません。
日本が明治維新の後に、
突然グレゴリオ暦に変えた理由としては、
一説には、
財政上の問題があったと言われています。
太陰太陽暦には、
閏月というものがあります。
閏月というのは、
通常は12ヶ月で終わる1年に、
数年に1度、暦のズレの調整のために設けられる、
13ヶ月目のことです。
明治6年はちょうどその閏月がある年だったため、
そのままいくと給与を13カ月分支払う必要があり、
それが財政的に困難であったため、
暦をグレゴリオ暦に変えたのではないか、
と言われています。
ただ、
これが本当だとしても、
祝い事まですべて新暦に合わせた理由にはなりません。
日本も中国のように、
祝い事だけ旧暦に合わせるということも可能だったはずです。
実際、
日本国内でも、
横浜や神戸の中華街や、沖縄の一部地域では、
今でも旧正月を祝う風習があります。
理由がどうであろうと、
日本は新暦の正月を盛大に祝っているので、
旧暦の正月まで祝う必要はありません。
中国は、
新暦の正月も確かにめでたい、
けれどもそれ以上に旧暦の正月の方が圧倒的にめでたい、
だから、
新正月は控えめに、
旧正月を盛大に祝おう、
と国が決めているのです。
もともとの自分たちの暦にこだわって祝い事をする中国、
由来を気にせずどんどん異文化を取り入れていく日本、
国のカラーが出ているように思えます。
中国にとっては、
あくまで旧正月こそが正月なのです。
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