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壱の巻:京都府庁旧本館
(1)概要
日本最古のレンガ造りの官公庁建物で1904年竣工。設計は京都府職員で技師の松室重光によるもの。1971年まで府庁本館として使用され、平成16年に国重要文化財に指定。また、現在も執務室として使用されており、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物として知られる。ルネサンス様式に属する建物の外観は、正面の一段高くなった屋根を中心に左右両翼に対称に張り出した形となっており、西洋近世の邸館に類似。建物内部には和風の優れた技術が巧みに取り入れられており、趣向を凝らした内部意匠は一見の価値あり。この場所は幕末に幕府の京都守護職が置かれたところで,明治18年に京都府庁が二条城から移転して来た。なお、公開日時は、「火曜日から金曜日、土曜日(第1週、第3週、第5週)の午前10時から午後5時まで」になっているので、要注意。
(2)主な見所
①旧知事室
明治38年から昭和46年までの67年間、24人の知事が使用。2階南東の隅にあるその部屋の窓からは比叡山・大文字山・京都御所が見えるという抜群のロケーション。周辺の開発が進む前までは、この周辺では一番高い建物であり、周囲を広々と見渡すことができたとのことであった。また、広々とした室内はギリシャの建築様式に木曽桧(ひのき)を織り交ぜた日本独自の建築手法を用いていており、柱や梁に彫刻されたアンカンサス(ギリシャの花)がそれを示している。また、知事執務机をはじめとする家具類は、当時最高級の西洋家具で知られた東京の杉田商店製である。壁面の暖炉の暖炉はイタリアから輸入した大理石に彫刻を加えたもので、光を取り入れるために上部に大きな鏡が付いているのが特徴。また、旧知事室には明治天皇がきた時の菊の御紋があったのが印象的であった。
(コメント:こじんまりとした食堂であるが、暖炉の存在感が大きく感じられる)
②正庁
主に儀式や式典に利用された部屋。「大正天皇即位の礼」・「昭和天皇即位の礼」の際では、この場所で閣議が開催された。また、大隈重信もこの場所で京都府庁で閣議を行うなど多くの歴史の舞台となっている。 正庁の中央のバルコニーでは人類初の有人宇宙飛行を成功させたガガーリンが、昭和37年の来日時に観衆に手を振ったバルコニーとしても有名。また、正庁内の天井の白い部分は、漆喰で出来ており、職人の巧みな絵の技術に目を奪われる。加えて、 レンガの壁をくりぬいて作った丸窓もとても印象的であった。
③旧議場
明治38年から、現在の議会棟ができる昭和44年まで使用。貴重な近代化遺産の建造物として約1億8400万円をかけて修復工事された旧議場は、2階までの吹き抜けで、赤絨毯なども昔の姿を再現。また議長席や理事者席、演台などは当時のものを修復して使用しているとのこと。議場内のカーテンまで昔の姿に近づけるための努力を惜しまなかったという話を聞いて、驚いた。
(3)その他
旧知事室には「都草」というボランティア団体の方がいる。タイミングが合えばガイドを受けることができるので、是非ともそれを受けることをおすすめする。その団体の方は全員京都検定1級を取得しているとのことで、筆者もこのガイドを聞くことができ大変勉強になった。
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